いぼってどんなもの?
皮膚から盛り上がったできものを総じて、いぼといいます。いぼには、ウイルスによる感染が原因のものと、体質や紫外線、加齢が原因でできるものがあります。
ウイルス感染が原因のいぼ
ウイルス感染が原因のいぼには、尋常性疣贅・水いぼ・青年性扁平疣贅があります。
それぞれウイルスが異なるため、治療方法も変わります。
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

液体窒素療法(クライオプロ)
液体窒素療法(クライオプロ)は、低温の液体窒素を使用して凍結し、破壊する治療法です。液体窒素を組織に直接適用し、非常に低い温度で凍結させます。組織が凍結されると、細胞の内部が破壊され、血管が収縮して血流が阻害されます。凍結された組織は時間の経過とともに自然に排出され、正常な組織が再生されます。治療は短時間ですが、痛みを伴います。患者様によっては一時的な腫れや炎症や血豆が起こることがあります。このイボはお子さんにできることが多いので、当院では振動するおもちゃなどを使い、できるだけ痛くない治療を目指しています。大きさ・数にもよりますが通常10回以上の根気がいる治療および通院が必要となります。
焼灼療法(プラズマペン 自由診療となります・リスクなどはページ中段以降に記載しております。)
液体窒素よりも強いパワーで一気に隆起した対象物を焼灼します。1こにつき¥5,500・3mm以上のものは3mmごとに¥5,500
水いぼ(伝染性軟属腫)
小さいお子様に多くみられるのが特徴で、手足や股、脇などによく現れます。水膨れのようないぼで、数mmから5mm程の大きさです。プールなどで足ふきマットやタオルの共有により感染します。チクチクとした痒みから掻きむしってしまうとウイルスが拡散します。
そのまま放置しても6か月~数年で自然治癒しますが、感染拡大防止や見た目の問題で麻酔テープを貼った後に医療用ピンセットで除去治療します。麻酔テープでも痛みを完全には除去できないので、当院では銀イオンの殺ウイルス効果が期待できるM-BFクリーム(税込2200円)を塗ることによる治療も時間はかかりますが推奨しています。

成分(M-BF CREAM) |
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水、ワセリン、ステアリルアルコール、PG、PEG-60水添ヒマシ油、銀、スイゼンジノリ多糖体、ステアリン酸グリセリル、1,2-ヘキサンジオール、フェノキシエタノール |
※銀の特性上、紫外線や空気中の化合物と反応し、若干変色する箇所が出る場合がございます。商品の効果や安全性には原則問題ございませんので、安心して使いください。万一、変色が気になる場合は交換させていただきます。 |
よくある質問 |
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銀配合クリーム使用中に一部の部位で発赤・腫脹が強く、浸出液も出る場合があり化膿している様に見える事がありますが、免疫反応が強く働いているためですので、そのまま使い続けて大丈夫です。 |
青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)
ヒトパピローマウイルスによる感染が原因でできます。疾患名の通り、青年期に多くみられるいぼで、特に女性に多いのが特徴です。扁平に盛り上がったいぼで、線状に広がって現れます。いぼに痒みが伴うため引っ搔いてしまうと、いぼが癒着するなどして次々と新しいいぼができます。
そのまま放置しても、免疫ができるので自然に消失しますが、時間がかかるため除去治療を行うことがあります。除去治療は、液体窒素やデルマトロンによる治療やヨクイニン内服などが有効とされています。
体質や加齢が原因のいぼについて
首いぼ
首の周囲にできる小さいいぼです。体質によるいぼのため、若い年代の方にもできることがあります。また、年々数が増えるため、首から顔、デコルテ、腹部にまで広がることがあります。
ヨクイニン内服をしながら、当院は麻酔クリームぬってからの切除または中周波治療器:デルマトロンによる治療が可能です.
脂漏性角化症
加齢に伴ってできるいぼです。老人性いぼとも呼ばれます。顔や頭部、胸部、背中に特に多く現れて、手のひらや足裏にはできません。年齢が上がるにつれていぼの数も増えます。皮膚癌でないことを確認した後、デルマトロンや液体窒素などで治療します。
その他の良性腫瘍
軟性線維腫や頭部にできる色がないほくろなど、上記以外の良性腫瘍もいぼと呼ばれます。
プラズマペン・デルマトロンによるいぼ治療
当院では、いぼの除去治療にプラズマペンを導入しています。高周波プラズマアークエネルギーが放出され、このプラズマエネルギーがイボやほくろなどを、皮膚に直接触れず焼灼するという治療です。数が多い方,大型のいぼの方には痛みがつらいので,麻酔クリームを使用し約60分後に高出力で治療を行います.治療後は約2週間テープ保護をします。症状に応じてデルマトロン(中周波治療器)も使用します。。
炭酸ガスレーザーとの比較
プラズマペン | 炭酸ガスレーザー治療 | |
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適応するサイズ | 5mm以下 | 5mm以上 |
効果 | 中 | 高 |
術後のテープ | 必要 | 必要 |
術後の色素沈着 | リスク中 | リスク大 |
痛み | 中(数が多い場合は要麻酔) | 強(麻酔が必要です) |
料金 |
1こ¥5500 |
高価 |
治療間隔 | 2週間以上空ける | 4カ月以上空ける |
施術者 | 看護師または医師 | 医師 |
【治療の目的】
プラズマペンはプラズマエネルギーを放出して皮膚細胞を焼灼する治療法です。
チップ先端が人体などの導体に近づくと、高周波プラズマアークエネルギーが放出され、このプラズマエネルギーがイボやほくろなどを、皮膚に直接触れず焼灼するという治療です。
【治療の方法】
1 治療部位への塗布麻酔
2 治療部位へ照射し、皮膚細胞を焼灼させる(非接触)
3 塗れた綿棒などで、照射部分を拭き取り治療部位を確認
4 施術終了後、皮膚被覆材などで患部を保護
【治療のサイクル・回数】
通常イボやほくろでは1~3回程度、スキンタッグは1回の治療です。
当院では、医師の診断のもと、大きさや深さによって治療回数などを調整しています。
【適応疾患】
・アクロコルドン(茶イボ)
・老人性血管腫(赤イボ)
・汗管腫
・スキンタッグ・軟性線維腫
・尋常性疣贅
【禁忌について】
・妊娠中や妊娠の可能性のある方
・ペースメーカーを使用されている方
・治療部位に感染症がある方
・ケロイド体質の方
・その他医師が不適切と認める方
上記の方は治療を受けることができません
【治療後の副作用・注意点】
・照射直後、焼灼部位に赤みが生じます。
・おおよそ3日~7日程度で赤みは消退します。
・施術後3日間は日光やスパを避けてください。
・傷跡が残る可能性を減らすために、かさぶたは自分で剥がさず、自然に皮膚から剥がれ落ちるようにしてください。
・症例や個数によっては、数カ月程度PIH(炎症後色素沈着)が起こる可能性があります。
プラズマペン・切除によるイボ治療の料金
首いぼ全体 (5mm以上など大きいものは他院での切除を提案,紹介させていただきます.首以外の部位も可能) |
1こ¥5,500・3mm以上のものは3mmごとに¥5,500 |
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麻酔クリーム 1部位につき |
数が多い方の金額はカウンセリングにて応相談 ¥3,000(税込¥3,300) |